『ママレード・ボーイ』といえば、90年代を代表する少女漫画として今も根強い人気を誇る作品です。
甘酸っぱい恋愛や人間関係が印象に残っている方も多いでしょう。
しかし、大人になってから読み返してみると、物語の出発点である「親の行動」に強い違和感を覚える人も少なくありません。
パートナー交換による再婚、子どもたちの同居生活――当時は勢いで受け止めていた設定も、今の視点では「さすがにやばいのでは?」と感じてしまいます。
本記事では、なぜ『ママレード・ボーイ』の親たちがそう言われるのかを整理しつつ、当時の読者が誰に感情移入し、どのキャラクターに共感していたのかを振り返っていきます。
懐かしさと新たな気づき、両方を楽しんでいただければ幸いです。
- 「ママレード・ボーイ」の親がやばいと言われる理由
- 当時共感した登場人物
- 大人になってから読むと・・・
- 作品情報
- どこで読める?
- まとめ
「ママレード・ボーイ」の親がやばいと言われる理由

- 親がやばい?今読むと衝撃的すぎるママレード・ボーイの家庭事情
- 子ども置いてきぼり感がすごい…当時は笑えた設定、今はどう映る?
- それでも物語が成立する理由――大人たちの「軽さ」が生んだ青春ドラマ
- 読者は誰の視点で読んでいた?一番感情移入されがちだった人物
- 光希派?遊派?当時の読者が自分を重ねたキャラクター
- 大人になってから読むと、共感するキャラが変わるという不思議
親がやばい?今読むと衝撃的すぎるママレード・ボーイの家庭事情
物語の出発点となるのが、いわゆる「親のぶっ飛び設定」。
旅行先で意気投合した二組の夫婦が、パートナーを交換して再婚し、子どもたちを同居させるという展開は、冷静に考えるとかなり強烈です。
連載当時は「少女漫画ならではのファンタジー設定」等表現は色々あるにせよ「なんとなく」受け入れられていたと思いますが、今読むと「説明不足すぎる」「子どもの気持ちはどうなる?」とツッコミたくなる人も多いはずです。
それでも物語が破綻しないのは、この“親がやばい”状況を物語の異物としてではなく、前提条件として押し切っているからといえるでしょう。
つまり、親だけに絞って注目していると、色々と見えてくるものがあるのです。
子ども置いてきぼり感がすごい…当時は笑えた設定、今はどう映る?
大人たちは終始マイペースで楽天的。
深刻そうな話をしているようで、実は「なんとかなるでしょ」と軽く流してしまう。
当時の読者としては、このノリを「面白い」「大人って自由でいいな」ぐらいにしか感じていなかった人も多いでしょう。
しかし大人になってから読むと、
・思春期の子どもに背負わせるものが重すぎる
・精神的フォローがほぼない
と感じる場面も少なくないと思います。
この価値観のズレこそが、再読時の一番の驚きポイントといえます。
それでも物語が成立する理由――大人たちの「軽さ」が生んだ青春ドラマ
一方で、この親たちの軽さがなければ、物語そのものが始まらなかったのも事実です。
彼らは現実的には問題だらけなわけですが、物語の起動装置としては非常に優秀。もし仮にこの親たちが深刻で常識的だったら、
・光希と遊の同居
・複雑な恋愛関係
・感情のすれ違い
は生まれなかったに違いありません。
つまり「親がやばい」からこそ、10代特有の不安定な感情と恋の揺れが最大限に描かれたと言えるわけです。
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読者は誰の視点で読んでいた?一番感情移入されがちだった人物
多くの読者が自然と感情移入したのは、やはり光希でしょう。
突然環境が激変し、戸惑いながらも前向きに振る舞おうとする姿は当時の読者の年齢感覚に近いからです。
一方で、遊に感情移入していた読者も少なくないでしょう。何を考えているのか分からない、でも時折見せる弱さ――遊はこの「掴めなさ」が強い魅力の一つです。
読者は無意識に、自分の性格や立場に近いキャラを選んで読んでいたと言えます。
光希派?遊派?当時の読者が自分を重ねたキャラクター
・感情に正直で悩みが表に出る光希
・本音を隠しがちで距離を取る遊
性別こそ違うものの、どちらに共感したかで、当時の自分の性格が見えてくるかもしれません。
「光希にイライラしつつも分かる」
「遊の態度に腹が立つけど理解できる」
そんな相反する感情を抱かせるキャラクター造形も、本作が長く語られる理由の一つです。
大人になってから読むと、共感するキャラが変わるという不思議
一方で、大人になってから読むとその感情は全然違うものになっているかもしれません。
再読して共感するキャラが変わっていることに驚く人も少なくないからです。
昔は光希の視点で読んでいたのに、今は遊の不器用さに理解を示してしまう。
あるいは、当時は気にも留めなかった脇役の言葉が刺さる。
もしかしたら親たち目線の人もいるかもしれませんね。
これは読者自身が成長し、立場や価値観が変わった証拠でもあります。
『ママレード・ボーイ』は、「読む年齢によって印象が変わる少女漫画」として、今もなお当時の読者に刺さり続けているのです。
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「ママレード・ボーイ」作品情報

- 「ママレード・ボーイ」作品情報
- 作品データ
- あらすじ
- 主要登場人物
- どこで読める?
- まとめ
作品データ
- 作品名:ママレード・ボーイ
- 作者:吉住 渉
- 連載誌:りぼん(集英社)
- 連載期間:1992年 ~ 1995年
- 単行本巻数:全8巻(りぼんマスコットコミックス)
あらすじ
両親の突然の再婚話から始まる、ちょっと不思議で甘酸っぱい青春ラブストーリーです。
主人公の女子高生・小石川光希は、両親が旅先で知り合った夫婦とパートナーを交換して再婚し、相手の息子・松浦遊と同じ家で暮らすことになります。
最初は反発し合っていた二人ですが、同居生活の中で少しずつ距離が縮まり、友情と恋心の境目で揺れ動く日々が描かれています。
学校での人間関係、すれ違う想い、過去の恋――。
明るくポップな雰囲気の中に、90年代少女漫画らしい切なさとときめきが詰まった作品といえるでしょう。
当時リアルタイムで読んでいた人にとっては、「こんな恋に憧れた」「あの空気感が懐かしい」と、青春時代を思い出させてくれる一作でもあります。
主要登場人物
小石川 光希
本作の主人公。元気で明るく、少し子供っぽい性格の女子高生。
中学時代に銀太へ想いを寄せた過去を持つが、現在は良き友人関係。
両親のダブル再婚をきっかけに同居することになった遊に惹かれていく。
松浦 遊
もう一人の主人公。成績優秀・スポーツ万能・料理上手な美少年。
一見余裕があるが、本心を表に出せない不器用な性格をしている。
同居生活を通して光希と心を通わせ、恋人関係になる。
クラスメイト・友人たち
須王 銀太
光希の友人でクラスメイト。一本気で直情的な性格。
中学時代から光希に想いを寄せ続けており、遊の恋敵的存在。
後にテニス部のエースとなり、失恋を経て亜梨実と恋仲になる。
秋月 茗子
光希の親友で文芸部所属の文学少女。美人で大人びた雰囲気を持つ。
裕福な家庭に育つが、両親の不仲という重い家庭環境を抱えている。
担任教師・名村慎一と密かに恋仲となり、後に婚約する。
三輪 悟史
桐稜学園の生徒会長で、長身長髪の美形。女好きな性格。
茗子に強い関心を寄せ、積極的にアプローチする。
遊と親しいことから同性愛の噂を立てられたこともある。
名村 慎一
光希たちのクラス担任で、英語教師兼テニス部顧問。
温厚で頼りない一面もあるが、生徒からの信頼は厚い。
茗子との関係が発覚し教師を辞職、後に彼女と結婚する。
鈴木 亜梨実
遊の元恋人で、快活かつ気の強い美人。陸上部所属。
期間限定の交際の末に振られ、激しく感情をぶつける。
失恋後、次第に銀太と距離を縮めて恋人関係になる。
六反田 務
銀太の従兄弟で犬猿の仲。亜梨実に異常な執着を見せる。
遊と銀太を勝手にライバル視し、テニス部で対立。
ダブルス敗北を機に丸坊主となるなど、暴走気味な人物。
大人たち(主人公の両親)
- 小石川 仁
- 松浦(小石川) 留美
- 松浦 要士
- 小石川(松浦) 千弥子
光希と遊の両親たち。
物語の発端となる“パートナー交換再婚”を決断した張本人たちで、自由奔放かつ楽天的。
大人としては型破りですが、子どもたちを想う気持ちは本物であり、作品全体の明るさと混沌を象徴する存在となっている。
どこで読める?
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「ママレード・ボーイ」の親がやばいと言われる理由。-90年代少女漫画を大人目線で読み返す-:まとめ
今回は90年代を代表する少女漫画「ママレード・ボーイ」について、主人公の両親に着目した考察でした。
以下にポイントをまとめます。


